NFTと飲食業界

ブロックチェーン関連

NFTと飲食業界

ブロックチェーンの技術は、あらゆるサービス業で応用・活用されていく可能性があります。

その一つに飲食業界があります。

現段階ではまだ少ないものの、着実に今後は広まっていくでしょう。

今回は、NFTを活用した飲食業界について解説していきたいと思います。

飲食業界の課題

私達に身近な飲食業界ですが、その運営には、様々な課題が現在では浮き彫りになっています。

広告に頼る度合いが大きい

競争が激しい飲食業界では、売上や集客向上のために広告を使用することが多いです。

インターネット広告・フリーペーパー・チラシなど、売上や集客を向上するための様々な広告媒体を利用しています。

私達はそれらを見て、予約・購入をしています。

多くの場合、広告を出せば、利益率を大きく押し下げてしまいます。

広告ばかりに頼ってしまうと、広告を出さなければ集客や売上が落ちてしまうので、広告をやめるにやめられない状況に陥る可能性もあります。

リピーター数が少なく安定的な売上が出にくい

売上が継続的に安定すれば、多店舗展開なども可能になります。

飲食業界の事業拡大において、リピーター確保は、飲食業界で生き残るための必須戦略となります。

お店の差別化がやりにくい

差別化が難しいと、単純な価格競争に巻き込まれてしまい、生き残れなくなる可能性が高まってきます。

飲食業界がNFTを活用する利点

飲食業界においてNFTを活用する利点を挙げていきます。

ポイント機能・割引クーポンへの活用

まずは、ポイント機能・割引クーポンなどのへの活用です。

NFTをスタンプラリーやポイントカードとして活用すれば、特定のNFTを持っているユーザーに、クーポンや割引サービスを提供して、来店頻度や購入のリピートが期待できます。

ユーザーはスマホでいつでもカードを確認できるので、財布が分厚くなったり、カードを忘れることがなくなります。

ブロックチェーンの情報は改ざんが困難なので、不正利用を防ぐことも可能です。

商品キャラクターのコレクション

商品やキャラクターのNFTコレクションの作成が出来ます。

お店や商品にちなんだキャラクターのNFTを発行することで、コレクションを楽しんでもらうことができます。

この際に限定NFTを発行すれば、ファンを増やしたりSNSで話題になるかもしれません。

ファンコミュニティの開催

ファンコミュニティの開催が出来ます。

NFTを発行することで、ファンコミュニティを開催することができます。

NFTを所持している人に対して新しいお知らせを送って関係性を強化することができます。

また、ファン同士がNFTを通じて交流を楽しんだり、イベントを開催してお店や商品を盛り上げることも可能で、勝手にお店の価値が上る可能性があります。

トレーサビリティーへの意識

「食品トレーサビリティ」は、「生産、加工及び流通の特定の一つまたは複数の段階を通じて、食品の移動を把握すること」と定義され、食品を取り扱った時の入荷と出荷に関する記録を作成・保存しておくことです。

これにより、出どころがはっきりとした食品を扱っていることがわかり、安心して顧客は食べものを口に運ぶことが出来ます。

飲食業界におけるNFTの活用事例

実際にどのようにNFTが飲食業界で活用されているか見ていきます。

コカ・コーラ

コカ・コーラは、Coinbaseのレイヤー2ネットワークであるBase上でNFTコレクション「The Masterpiece Collection」をリリースしています。

「The Masterpiece Collection」は、コカ・コーラのボトルにクラシックアートやコンテンポラリーアートを組み合わせたデザインが施されています。

フェルメールの「真珠の耳飾りの少女」やムンクの「叫び」などの、有名な芸術作品がコレクションのデザインに採用されています。

スターバックス

大手コーヒーチェーン店であるスターバックスでは、NFTリワードプログラム「Starbucks Odyssey」をアメリカ国内でローンチしています。

「Starbucks Odyssey」は、既存のポイントサービスである「スターバックスリワード」の拡張版で、デジタル化されたNFTスタンプを購入・収集できるサービスがあります。

利用者はこのデジタルスタンプを貯めることによって、限定商品や限定イベントへの招待などの特典を受け取ることができます。

こはくの天使

徳島県小松島市にある「こはくの天使」というカフェでは、ユーザーが店舗のスポンサーになれるNFTを販売しました。

ユーザーとしては、このスポンサーNFTを購入することでカフェに資金提供を行う形となり、店舗運営を間接的に応援できます。

支援者はNFTの売却益を得られる仕組みとなっています。

また、店舗側としてもスポンサーNFTが転売されることで、ロイヤリティによる収益というメリットがあります。

他にも、メニュー表にあるQRコードを読み込むと、スポンサーの名前とXのアカウントが表示されるという仕組みも導入しています。

SAKE WORLD NFT

日本酒の価値を最大化するマーケットプレイス「SAKE WORLD NFT」が開始されています。

ユーザーは、酒造がこれから作る日本酒を購入する権利をNFTチケットとして購入できます。

日本酒が完成した場合、すぐに引き換えることもできますが、冷蔵保管も選択でき、いつでも好きな時に交換できます。

酒造は、NFTチケットを事前に販売することで、顧客のニーズを把握した上で日本酒を作ることができ、また、資金調達が先に行えることで、作り損がなく、安心して日本酒造りに集中ができます。

なお、日本酒のNFTチケットは転売も可能で、日本酒の価値が上がった場合は価格が上昇する可能性があります。

また、酒造もNFTチケットが転売されるごとにロイヤリティ収益も可能となっています。

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